HDVとSPYDの個性を比較:米国ETFにキャラをつけて可愛がってみる
米国ETFとして度々比較されるHDVとSPYDですが、私もそれぞれジュニアNISAにて投資をしております。
その中でHDVとSPYDの比較サイトをいろいろ見ながら、自分の中で両者にキャラクターが出来上がってきたので、どんなキャラクターが見えたのかを書いてみました。
- HDVもしくはSPYDに投資を考えている人
- 投資を楽しみたい人(ざっくりしすぎてます・・・)
このサイトよりも詳細かつ多数の視点で比較しているサイトはいっぱいありますので、ここではもっとライトにざっくりした比較になります。
この記事で言いたいのは「投資商品にキャラを持たせると楽しい」という内容ですので、HDVやSPYDの投資を推奨している訳ではありません。あくまで一例として挙げています。
そもそもETFとは・・・
ここから話すとすごい長くなるのでは?
なので、この先の内容がスムーズに理解できる程度に説明します。ETFの全てを語っている訳ではないので、ご注意ください。
ETFは「Exchange Traded Fund」(上場投資信託)のことで、証券取引所で売買できる投資信託のことです。
普通は特定の会社の株を買うイメージですが、ETFは複数の会社の株を証券会社がまとめて管理して、その権利を1株、2株と販売する形です。
同じような仕組みに投資信託がありますが、投資信託と異なり、上場しているので株と同じ扱われ方をします。
(金額指定して買うことができる、証券取引所が開いている時間帯のみ売買できる、配当金を自動で再投資されない等)
いずれにしましても、ETFはどんな株をまとめているのか(資産配分)が重要で、ここにETFの個性が出ます。
基本情報の比較
さて、ここで登場する2つのETF、HDVとSPYDですが、共に米国株を中心にまとめているETFです。それぞれ紹介します。
HDV
正式名:iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
管理者:ブラックロック
経費率:0.08%
総資産額:58.8億ドル(2020年12月17日現在)
特徴:米国株式の中で比較的配当水準が高く、かつ財務が健全である企業を厳選してまとめているETF
SPYD
正式名:SPDR ポートフォリオS&P500 高配当株式ETF
管理者:ステートストリート
経費率:0.07%
総資産額:24.2億ドル(2020年12月17日現在)
特徴:S&P500と呼ばれる米国500社の平均指数から高配当株をピックアップしてまとめたETF。株式だけでなくREIT(不動産)も含まれている。
どちらも超大手の資産運用会社で、経費率も激安。投資対象としては安心材料が揃っています。
資産配分・セクターの比較
先ほど説明したポイント通り、ETFは資産配分が重要なので、それぞれの資産配分の上位セクターを確認します。
構成順位 | HDV[2020/12/17現在] | SPYD[2020/12/17現在] |
---|---|---|
1位 | エネルギー(20.94%) | 金融(26.07%) |
2位 | ヘルスケア(19.27%) | 不動産(18.22%) |
3位 | 通信(15.02%) | エネルギー(11.59%) |
4位 | 生活必需品(12.84%) | 公共事業(10.08%) |
5位 | 公共事業(9.46%) | 情報技術(9.65%) |
どちらのETFも定期的に銘柄を入れ替えているため、2020年12月17日現在のものです。
共通しているところもありますが、違いもあります。
SPYDは金融・不動産(REIT)・エネルギーといった割と大きく価格変動が起きたり、景気に左右されたりする銘柄が上位に入っています。
一方で、HDVはエネルギー、公共事業といったSPYDと共通の上位セクターはありますが、ヘルスケア(ジョンソンアンドジョンソンやファイザー)や生活必需品(コカコーラ)が上位に含まれており、安定的なリターンが期待できる側面があります。
キャラをつけると、HDVは優等生タイプ。SPYDは元気ありまくりのやんちゃボーイという感じです。
運用実績の比較(2020年12月17日現在)
それでは、HDV、SPYDの運用実績を見てみます。
トータルリターン
トータルリターン | HDV | SPYD |
---|---|---|
1年 | -10.74% | -12.87% |
3年 | 1.59% | -0.41% |
設定来 | 8.77% (2011/3/29〜) | 6.10% (2015/10/21〜) |
コロナショックの影響でSPYDの方が運用実績が悪いです。これでもやや差が縮まった方です。コロナショック直後はかなりSPYDが劣勢でした。
これは裏返せばSPYDはそれだけ大きな振れ幅が存在します。現にコロナショック前では高い分配金やパフォーマンスを誇っていました。
一方でHDVはSPYDほどコロナショックを受けずに堅実なパフォーマンスを保っています。
分配金推移(対前年比)
月度 | HDV (対前年比) | SPYD (対前年比) |
---|---|---|
2020年12月 | USD 0.923235 (+18.5%) | USD 0.606617 (+22.0%) |
2020年9月 | USD 0.850765 (-0.8%) | USD 0.263572 (-41.1%) |
2020年6月 | USD 0.879497 (+17.2%) | USD 0.365715 (-20.8%) |
2020年3月 | USD 0.914362 (+11.2%) | USD 0.396187 (+16.7%) |
2019年12月 | USD 0.778998 (+9.9%) | USD 0.49717 (+12.1%) |
SPYDのブレ幅がすごいです。
やんちゃボーイのやんちゃ炸裂しています。
それぞれ個性があり、今後どうなるかは経済状況がどのセクターに影響を受けるかで大きく変わっていきます。
まとめ:キャラクターを可愛がれるくらい余裕を持った米国ETF投資を
このイメージがついた後(2020年6月度)に、数あるETFの中でSPYDの配当金のみが大幅減配しました。
ただ、これはSPYDの資産配分を見ればコロナショックで分が悪いことは明らかで、やんちゃボーイがやんちゃしたなぁ〜という感じで見ていました。
当時のツイートもこんな感じです。
強がりに聞こえるかもしれませんが、そんなところもあるからSPYDが好きだったりする…。
割と持っている他の資産が王道なので、少しクセのある暴れん坊な子を持ってると投資が楽しかったりする。
優良ETFであれば、配当金を受け取りながら長期的に資産運用ができるので、キャラをつければ変に慌てず可愛がりながら持ち続けられるのかな、と思いながら保有しています。
これでSPYDが大幅増配したら、いい感じでやんちゃしたなぁ〜、とさらに可愛がります。
HDVは堅実に着々と分配金をいただけるので、それはそれで可愛いです。
基本的にSBI証券の定期自動買付けを実施すると、勝手に買付けしてくれます。
信頼できる銘柄であれば、別に運用状況を気にせずに他のことができます。
こうやって楽しめるのも、あくまで余剰資金の範囲内の投資だからできること。これからも種銭を稼ぎながらETFとお付き合いしたいと思います。
最後に:VYMはどうなの?
ちなみに、HDVとSPYDを比較するに当たって、第三のETFとして挙げられるのがVYMです。
VYMに悪いので、最後にVYMの自己紹介を。
VYM
正式名:バンガード・米国高配当株式ETF
管理者:バンガード
経費率:0.06%
特徴:米国の高配当株式の中から400社をピックアップしてまとめたETF。非常に広範囲の会社に分散している。
なかなかいい感じのETFじゃないの。
比較対象にすればいいじゃん。
VYMは非常に広く分散されているので、キャラをつけにくく、断念しましたw
別にキャラ付けができなかっただけで、米国高配当ETFを買いたいのであれば、VYM1本で十分かと・・・。
だた、自分はキャラをつけて可愛がりたかったので、SPYDとHDVの両方を買って勉強したいと思います。
VYMも優秀だけど、より可愛がることのできる銘柄を選んだと言うことね。
その理由で銘柄選定しているのは、マックスだけかもしれんけど。
米国ETF/NISA口座はSBI証券を利用しています。米国株の定期自動買い付けができるので、まとめて放ったらかし積立投資ができます。