日本とこれだけ違う!アメリカ生活におけるルール・習慣について
アメリカ駐在生活を1年半経験しました。
その中で、日本人である自分がアメリカで戸惑ったり、なかなか慣れなかったりした「アメリカと日本の違い」をエピソードと共にに紹介します。
- アメリカ滞在経験がある方(共感として)
- アメリカに行きたい、行く予定がある方(事前準備として)
もしかすると、ベタな「あるある」かもしれませんが、いろいろ体験したエピソードも含めて楽しんでいただけると幸いです!
アメリカでの生活は日本とここが違う!
それでは、当時のブログ記事のリバイスを元に紹介します!
後半になるほどアメリカ生活への影響が大きいですw
その1:単位
アメリカの単位はいわゆる「ヤード・ポンド法」なので、日本とは違います。
これらは日常生活で普通に使うものなので、分からないと・・・というより生活しているうちに否応なしに慣れます!
気温
朝起きて、テレビをつけます。
そしたら天気予報をやっています。
どうやら気温の画面っぽいのだが、「45」とか出ている・・・。
えっ??、45℃。
灼熱もいいところじゃん。第一、今は冬だし。
じゃぁ、マイナスを省略していて「-45℃」か?
そんなに寒いのか?、と思って外へ出ると、それ程でもない・・・
正解は「45°F」
華氏なんですね。だいたい32を引いて2で割ると摂氏っぽくなるので、7℃ちょっと。
まぁ、納得できる気温になります。
硬貨
さて、出発しようとして所持金を確認すると、見慣れないコインが。
アメリカの硬貨だから見慣れないのも当然ですが、コインによっては数字が書いてないぞ!!。
このコインはいくらなんだ?
そんなコインは、「QUARTER DOLLER(25セント)」,「DIME(10セント)」。
初めは本当に正しいかドキドキしながらレジの人に払いました。
あと、何でDIMEが1セント硬貨より小さいんだ!
10円玉が1円玉より小さいわけないだろ!、と思ったものです。
速度
そんなこんなで、車に乗ってしばらく行くとインターステート(高速道路)に入りました。
そうすると「SPEED LIMIT 65」なる看板が。
「最高速度65キロメートル」なのね、と思ってスピードメーターを見ると、日本にいたときよりメーターの幅が大きいように感じるんですけど・・・。
しかも、周りの車はどう見てもそんなに遅いスピードで走っているように見えない!
実際は「時速65キロメートル」ではなく「時速65マイル」
1.6倍するとキロメートルになるので、時速105キロメートルくらい。
日本の高速道路くらいのスピードだと思ってみると、普通に見えます。
重さ
さて、帰りに買い物をしましょう。
肉売り場に行ってみると、「$3.99 lb」と書いてある。
ん?、どれだけ買えば$3.99になるんだ??
その場で電子辞書を開いてみると「lb」とは「ポンド」のこと。
「$3.99 lb」と書いてあればそれがたとえ鶏肉だろうが、牛肉であろうが、カエルであろうが(本当に売ってます!)450g程買えば$3.99になります。
他にも「オンス(約30グラム)」「ガロン(約3.8リットル)」等、食材の名称とかを調べる意味でも辞書を片手に回ってます。
その2:車の運転
これは事故や法律違反に直結しますから怖いです。
どれくらい慣れないものなのか、特に日本でしか運転していない人はちょっとシミュレーションしてみましょう。
では、今から車に乗ってるところをイメージしてみてください。
イメージを膨らませるために目を閉じるのがいいですね。
・・・・・
あっ、目を閉じると文章読めなくなる!!
すぐ目を開けてください!
流れを止めるような小ボケはやめい!
さて、改めて車に乗っているところをイメージしましょう。
もちろん、アメリカですから左ハンドルですよ。そこから慣れませんねぇ~。
車を発進して、右側通行の道路を走ってみましょうか。
・・・・・
あーーっ、いい感じですね。
一瞬、「あれ?、逆走してるんじゃないか?」と思うかもしれませんが、このあたりは許容範囲でしょ。
今日は晴天でドライブ日和ですね。気持ちいいんじゃないですか。
さて、交差点が近づいてきました。
試しに右に曲がってみましょうか。
右に曲がるためには、ウインカーを出さないといけませんね。
それは日本もアメリカも共通ですよ。
では、早速ウインカーを出しましょう。
・・・・・
はい、シミュレーション、ストップ!!
今、右手が動きましたか?
ワイパーが動きますけど、雨降っていませんよ。
このウィンカーとワイパーが逆なのに、ホント慣れない。
特に慌てるとワイパーが動き出す始末。
これ、アメリカと日本の違いではなくて、左ハンドルと右ハンドルの違いだよね。
それは言わないで!
他にも、道路の標識も当然英語。しかも、こっちならではの交通ルールもあって慣れるのが大変!
例えば、下の写真の「NO TURN ON RED」の意味とか。
NO TURN ON REDの意味については以下の記事で説明しています。
その3:食事
郷に入りては郷に従えとはいうものの、「アメリカ料理」って何?
自分が思いつくのはハンバーガーくらい…。
別にハンバーガーは日本でも食べれるし、ある意味今の体型をつくったのもハンバーガーといっても過言ではないくらい学生時代は食べてました。
マクドナルドやバーガーキングをはじめ、ファミリーレストラン風の店に行ってもあるんですね。
いろいろな種類があって、さすがアメリカとは思うのですが、やっぱりハンバーガーですから。感動するほど美味しいには至らず…。
しかも、当たり前のことではあるんだけど、どの店に行ってもメニューが英語。メニューを読むスピードが全然上がらないです。
もう全部を読むのをあきらめて、ピンポイントに絞って読むしかありません。もう最終的には勘で決めることも多かったりしていました。
あとアメリカで出てくる料理は基本的に量が多い!
残したくはないのに、残してしまうんです。
言葉だけでは伝わりにくいので、写真でどうぞ。
あと、都市によるかもしれませんが、日本の食べ物を食べたい場合には多少の冒険が必要です。
どうしても日本の食材(カップラーメンとか冷凍たこ焼きとか)が欲しくて、倉庫群の一番端にあるアジアンフードの店を探して常連になっていました。
倉庫の事務所みたいなところを店舗にしているので、見た目には怪しい店だったのですが、かなり救われたのは事実です。
ただし、まれにハズレをひくことも・・・
グミ菓子を見つけて買ったら、輸送の段階で温度が上がったせいなのか、全部溶けて1つにまとまったものがゴロンと出てきたときにはビックリしましたw
その4:時間
自分が駐在していた場所はアメリカの中でも東海岸・・・ニューヨーク州のとある都市でした。
時間の考え方が2つの意味で日本と違っていました。
1つ目はサマータイム。
日本との時差が14時間の場合と13時間の時があります。
これがいわゆる「サマータイム」
時間が1時間早くなります。
例えば、普通の時計で夕方の6時に日が沈むとしたらサマータイムでは7時に日が沈むということになります。つまり、夏はより遅い時間まで日が出ていることになります。
そのおかげで4月だというのに夜7時が平気で明るいとかあります。アクティブな人は会社終わりにゴルフのハーフを回ることなんて普通にあります。
個人的には結構よく出来た制度だと思います。
2つ目は時差。
日本が昼間ならアメリカは夜。日本が夜ならアメリカは昼間という感じです。
その中で自分はブリッジSEとして、主に技術的面で日本とアメリカの仲介役をやっていました。
その結果、当時のタイムスケジュールはこんな感じでした。
- 朝7時起床、8時にアパートを出発
- 9時から業務開始、現地のチームの一員として業務を実施
- 17時を過ぎると現地メンバーは帰宅
- 何故か日本人は20時近くまでいる
- 夕ご飯を食べて23時ころ就寝
- と思いきや、日本から電話が鳴って起床。日本からの依頼内容(クレームに近い・・・)に朝まで対応
途中からタイムスケジュールぶっ壊れているのですが・・・
自分はいつ寝るんだよ!というブラックさ。
途中から電話の着信音に対して全身寒気が出たりして、ちょっと恐怖症が発症したりしました。
さすがに駐在後半になって「マックスに電話するのはNG」と日本国内でお達しが出たので何とかなりましたが、現在に至るまで、肉体的にしんどかったのはこのアメリカ駐在時代でした・・・。
当然時差ボケにも悩まされることもあって、日本では味わえない苦労がありました。
その5:コミュニケーション
正直、ロクに英語を勉強せずに育ちました。
大学を卒業するときに先輩から「英語は勉強したほうがいい」という話がありましたが、「まぁ、すぐには英語使わないっぽいからスルースルー」と思ったのが間違いでした。
基本的に話していることが何だか分からない。(特にネイティブ同士)
加えて、自分が話したい言葉が英語となって出てこない。
発音もそうでした・・・。バーガーキングで「eleven」が通じなかった時はショックでした・・・。
だんだんと「人によっては」話していることが分かるし、文法メチャメチャではありますが英語が自然にでるようになりました。
その中で学んだ、アメリカでのコミュニケーションのコツは以下です。
- 自分の言葉で確認をする
- 話しやすい人を頼る
- 筆談を利用する
- できる限りYesかNoかで答えられる質問にする
- 理解するまで「Yes」と言わない
①について、例えば買い物で最後会計の時にごにょごにょ言われたら、
You mean, members card?
と言えば相手はYesかNoで答えてくれるので、最低でも自分がメンバーズカードを持っていることを聞いているか聞いていないかが分かります。
情報量は少ないですが自分の言葉で確認することによって、正しいコミュニケーションができています。
②について、本当に人によって話すスピードやこちらの英語力を気にせず話す人もいるので、ある程度英語でコミュニケーションが取れる人(若い人が多かったです)にお願いして話をしてもらいました。
③④は恥をしのんで・・・という感じです。そうしないと、相手とコミュニケーションがうまく取れなくて、
ペラペーラ、ペラペラペーラ
OK?(かなり強めに)
と押され気味に言われて「Yes・・・」と答えてしまえば最後、コミュニケーションが成立してしまいます。
なので、⑤にあるように、どんな手を使ってでも自分が理解してはじめて「Yes」と答えなければなりません。
どれくらいの英語力だったのかは、一時帰国時の置き手紙からも分かるかと思います。
(マックスという名前はアメリカ駐在時代のニックネームから)
まとめ:自分の常識が壊れる瞬間を味わおう!
アメリカと日本の違いをまとめると以下になります。
- 単位(気温、硬貨、速度、重さ)
- 車の運転(左ハンドル車、標識)
- 食事(英語のメニュー、量の多さ)
- 時間(サマータイム、時差)
- コミュニケーション(英会話のコツ)
これらの違いになかなか慣れませんでしたが、今までの自分の中にあった固定観念を壊してくれました。自分の常識は常識ではないことを突きつけられたことも多々ありました。
実は「アメリカと日本で共同でプロジェクトを起こす」という話が出たときに、アメリカ駐在を希望した人はほとんどいませんでした。
当時、自分は若かったこともあり、アメリカに行くことに前向きでした。
しんどいことも沢山ありましたが、結果的に行ってよかったと今でも思います。現に行ってからしばらくして、行かなかった日本のメンバーから羨ましがられたこともありました。
平日は仕事漬けでしたが、休日は以下のようにナイアガラの滝の観光などアメリカのスケールの大きさを体感できたのもいい経験でした。
まだまだ語り足りないところもありますが、それはまた次の機会に・・・