土・日きっぷ運まかせの旅:JR東日本縦横無尽のおバカ旅!
本記事は今から15年以上前・・・水曜どうでしょうに感化されて実施した「土・日きっぷ運まかせの旅」の珍道中を記載しています。
当時自分が運営していたホームページ(現在は閉鎖)に投稿していた記事をリライトしたものになります。
若さ故にできたことですね。
2021年1月現在、コロナ禍で思う存分旅行ができないですが、少しでも旅行気分を味わっていただけると嬉しいです!
- 水曜どうでしょう藩士(仲間です!)
- 乗り鉄の方(仲間です!)
- 旅行好きの方(変わった旅行の提案です!)
文章はリライトしておりますが、画像は当時(2005年)のものです。見にくいところがあるかもしれませんが、ご了承ください。
土・日きっぷとは?
土・日きっぷとは、かつてJR東日本が販売していたフリーきっぷで、JR東日本管轄の大部分を網羅しつつ、新幹線乗り放題という大盤振る舞いな切符です。
自分が使ったフリー切符の中で2番目に大盤振る舞い感のある切符です。
1位は「ぐるり北海道フリーきっぷ」(現在は廃止)で、これについてもおバカ旅をしています。後日記事にします。
- JR東日本管轄の大部分(北限は酒田、湯沢)連続土日の2日間乗り放題のフリーきっぷ
- 新幹線・特急も乗り放題
- 指定席も4回まで料金に含まれている(初期は指定席取り放題だった)
- 大人18,000円、中高生9,000円、子供3,000円
特に新幹線・特急が乗り放題がすごい。今でもフリーエリアがほぼ同じフリーきっぷ「週末パス」は存在しますが、あくまで乗車券のみになっています。
土・日きっぷ運まかせの旅のルール
このダイナミックに移動できる土・日きっぷを利用して、運まかせの旅を決行してみました。
水曜どうでしょうにどハマりしていたもので、運まかせの旅をしてみたかったんです。
ルールはこちら・・・。
- 土・日きっぷで行ける駅(当時:1,348駅)の抽選券を用意、抽選袋を作成。
- スタート地点の池袋駅で抽選袋から1駅を無作為に抽選。
- 出た駅に直行!
- 着いたら、また抽選袋から1駅を無作為に抽選。
- 出た駅に直行!
・・・を繰り返します。
この1,348駅分の抽選券を作るために、出発前に完徹をするという有様。
その抽選袋がこちらです。
プリントアウトした紙をひたすら切って・・・を繰り返しながら、
やばい、始発の時間になっちゃう!!
と半ベソをかいていたのはいい思い出。
当時は(当時も?)進んで不幸の沼地に飛び込むような人だったんだね。
ちなみに、乗り鉄ではない方のために申し上げると、この旅には以下の注意点があります。
- 新幹線・特急で移動できる駅、移動できない駅
東京駅→仙台駅や東京駅→新潟駅といった新幹線が使える部分は短時間で大きな移動が可能です。
しかし、地方ローカル線でないと行けない駅は基本的に待ち時間、駅数、電車のスピードなど、大幅の時間ロスの可能性があります。
- 近い駅の連続か、ものすごい遠い駅を出してしまうか
基本的にたくさんの駅をまわることを前提にやってます。
じゃないと、達成感が味わえないもんで・・・。
土・日きっぷの範囲では、遠い駅と近い駅の差が激しすぎます!
最大で400キロほど離れたところに行かなければならなくなります。
- 只見線ゾーン
当時、時刻表を見ていて、たびたび思ったのが「只見線は本数少ないなぁ~」と・・・
起点から終点まで走る電車はたった3往復??
しかも、ものすごい駅数あるんですよ。(引く確率高し)
万が一引くようなことがあったら終了か??
運まかせの旅1日目
それでは、今から15年以上前の2005年9月3日に戻ります。
2005年9月3日 午前10時35分 池袋駅1番ホーム |
じゃじゃがじゃ じゃじゃじゃじゃじゃー じゃじゃじゃ じゃがじゃがー じゃー
本人は昔の水曜どうでしょうの感じでやってますw
スタート地点は何故か池袋駅。特に理由はないのですが・・・
今回の抽選券は演出!?として県ごとに色をつけています。そのため、抽選をするとまず行く県が分かり、その後に駅が分かる形です。
それでは、最初の抽選に行きましょう!
何だか、桃鉄っぽい。
運命の抽選1回目
あーーーーーっ、緊張するーーー!
いざ抽選をしようとするとドキドキしますね。これからどこに飛ばされるのか?、関東ならまだしも、東北に今から行くのか?、いろいろ考えます。
えいっ!!
関東だーーーーーっ!!
とりあえず、今日中には2回目の抽選はできそうですねw
しかし、千葉は房総半島という深みが存在します。
この深みにどれだけハマらないかが今回の運まかせの旅のポイントになるのですが、どこでしょうか。
・・・・
千葉県の皆様、すみません。分かりませんでした。
路線図を見てみると・・・
深みにはハマってないけど、そこそこ西に行きますね。
ということで、電車を細かく乗り継ぎ、水郷駅に到着しました。
池袋→水郷(山手線、中央・総武各停・総武線・成田線経由) 108.7km
こんな感じで進みます。
当時のホームページのクオリティが伝わる画像ですねw
運命の抽選2回目
時刻は14時になろうかという時間、すでに東京方面の電車が遠くから見えてるし、早速次のカードを引きましょう。
ありゃ、東京都ですか。
これは好都合。
せっかくなので、1文字見ちゃいますか。
岩?
これって、ここまで来るのに見たぞ。
ただ戻るだけじゃん!!
・・・・・
2時間後。
・・・・・
はいはい、到着しましたよ。新小岩。
細かく刻んでいますね。ホリデーパスでよかったんじゃないかと思うくらい小回り効いています。
水郷→新小岩(成田線、総武本線経由) 92.8km
運命の抽選3回目
ただ、何もない田舎駅に行って帰ってきただけだぞ。(失礼)
移動範囲が広いにも関わらず、関東をウロウロしてます。
ここで一気に出るのか?、早速次を引きましょう。
うおりゃーーーーーっ!
なかなか微妙だけど、行くの少し大変・・・
どこでしょうか?
大和駅・・・・?
相鉄線?、小田急線?、それなら神奈川だよね。
抽選券作り間違えたとか?
いやいやあるんですよ。
水戸線!!
やったーーっ、スーパーひたちに乗れる!
嬉しかったんだね。
早速、スーパーひたちで水戸まで。
自由席にも関わらず、改札から遠い車両をチョイスしただけあってガラガラの中で電車は走り出しました。
なかなか座席も良くて、抽選券を徹夜で作った眠気もあいまって気持ちよく寝かせて頂きました。
その後、水戸線に揺られて、到着しました。茨城県の大和駅。
ずいぶん日が暮れてきましたね・・・。
時刻は19時をまわり、すっかり夜になってしまいました。
今夜泊まるところ・・・どうするんだろう・・・。
新小岩→大和(総武本線、山手線、常磐線、水戸線経由) 168.5km
水戸線の真ん中らへん、地味に深みにハマってます。(笑)
運命の抽選4回目
やたらと広くてがらーーんとした駅舎に座りながら一人ぼっち。
周りには店もなく、誰もいません。
完全な無人駅に残された寂しさはありますな・・・。
気を取り直してカードを引きましょう。
これからカードを引くことによって今夜の宿が決まるといっても過言ではない。
新潟方面を出して「ムーンライトえちご」に乗るのが宿泊費が浮くし、予算的にもありがたいんだけど・・・
うぉりゃーーーっ、頼むぞ新潟ーーーっ!!
この時間に福島県に行けってか!?
塔寺・・・知らないなぁ~。
調べてみましょう。
ガ━━ΣΣ(゜Д゜;)━━ン!!
- 只見線ゾーン
当時、時刻表を見ていて、たびたび思ったのが「只見線は本数少ないなぁ~」と・・・
起点から終点まで走る電車はたった3往復??
しかも、ものすごい駅数あるんですよ。(引く確率高し)
万が一引くようなことがあったら終了か??
し、終了・・・??
しばし呆然・・・
この状況下であえて聞くけど、何のためにこれやってるの?
落ち着こう、とりあえず。
次の電車が来るまでまだ30分以上ある。
まず、今日中に塔寺駅まで行けるのか。
時刻表を見た限りでは、どう頑張っても、というか、この時間に水戸線の真ん中の駅から只見線の駅に行く人がいるとはJR東日本も予想していない訳で、行けないです。
ということで、とりあえず只見線の起点駅である会津若松まで行くことにしました。
水戸線で小山駅。
そこから東北新幹線で郡山です。
新幹線登場ですよ。MAXやまびこ仙台行きに乗りました。
2階建て車両の2階に乗ったにも関わらず、自分しかいないという状態。
郡山駅到着です。
ここから磐越西線(最終電車)で会津若松まで行きます。
会津若松到着した頃には時刻はすでに日付をまたごうとしていました。
幸いにも近くにビジネスホテルがあり、そこで宿をとることにしました。
運まかせの旅2日目
2日目は会津若松からスターート!
只見線のお出ましです。
電車は走り出しました。
よかったのは、塔寺がそんなに奥深くじゃなかったこと。
割とすぐに塔寺に到着しました。
大和→塔寺(水戸線、東北新幹線、磐越西線、只見線経由) 262.6km
ようやく着きましたよ。
無常にも只見線が去っていきます。
想像どおり、何もない無人駅でした。
そしたら、電車を撮る兄ちゃん2人がいまして、僕に挨拶を交わしてくれました。
こんにちは!
こんにちは!
この駅に何かあるんですか?、まさか全駅降りようと回っているんですか?
うーーん、確かにそうでもしない限りこの駅に降りる人はいないですねw
ルール上、抽選袋の中のカードが全部なくなることを考えると、あながち兄ちゃんの言ってることは間違ってはないんですけど・・・。
運命の抽選5回目
さあ、ようやく次のカードがひけます。
何が出るんでしょうか。
うーーん、本数ないなぁ。
これで全部だもんね。
さらに只見線の駅を抽選袋からひいたらどうなるんでしょう・・・
そんなことを思いながらも、いよいよ朝っぱらから抽選です。
?????
同じ色を昨日見たような・・・
確か池袋駅だったような・・・
同じ色 |
千葉!?
一気に朝から千葉に戻るのか。
こんな福島の山の中から・・・
恐る恐る全部見てみると・・・
東清川!?
どこだ!?
久留里線かい!
そこまで戻るとなると、どうしたらいいんだ?
調べてみると、また郡山に戻って東北新幹線が普通らしい。
普通といっても、単に戻るだけだもんなぁ~。
会津若松に戻りました。
特に目的もなく塔寺に行って戻ってきただけです。
さて、磐越西線で郡山に戻ろうとする前に何となく路線図見てみたんです。
すみません。磐梯西線ではなく、磐越西線でした。
ん???
あれっ?、自然と足が・・・
あっ、乗る電車間違えちゃった。
慌てて降りちゃったよ、喜多方という駅に。
何でも、ここはラーメンの街とかで。
知らなかったなぁ~(確信犯)
せっかくだからラーメンでも食べようか。
ずるずるずる・・・・。
うん、平べったい感じの独特な麺にスープがからんで美味しいねぇ~。
食った食った。
あれ?、こっちには味噌ラーメンと書いてあるぞ!
おーーーっ、これもまた美味い!
喜多方の麺は味噌ラーメンでも合うねぇ~。
2杯も食べたの!?
自分でも改めて読み返してびっくりしたよ!
1個40円だったか60円だったか、ラーメンの後の饅頭もこれもまた美味い!
また、お茶と合わせていただくと、また何とも言えない極楽感が味わえますな。
さーーて、東清川に向けていくぞーーっ!
新潟に着いちゃった。
いや、上越新幹線に乗ったことがなかったもので、つい足が・・・ねっ。
こうして寄り道を繰り返しながら、東京に到着。
時刻はすでに午後4時を回ってます。(大爆)
東京駅から総武線→内房線で木更津へ。
とうとう日も暮れて、1日がかりで東清川駅に到着しましたとさ。
塔寺→東清川(只見線、磐越西線、上越新幹線、総武本線、内房線、久留里線経由) 566.5km
案の定の無人駅です。
暗い中で相変わらず一人ぼっちです
運命の抽選6回目
それでも、抽選はします。水郷駅→新小岩駅という短距離になることもありえますからね。
さて、半ばあきらめの中、引いてみますか。
もう、無理だ。
これは・・・新潟県が「通り道にしやがって」ということですか!?
・・・・・
3ヶ月後・・・ |
終了〜〜〜っ!
まとめ:リアル桃鉄はしんどい
- 乗車した路線:20路線
- 乗車距離:1,199.1km
(最後の東清川→矢作を除く)
今思うと「若いからできた」旅行でしたね。
これでも学生ではなく、社会人時代(1年目)にやったことだと考えると、よくやったなぁ〜、と。
抽選袋からカードを引くドキドキ感はなかなか普段は味わえないもので、水曜どうでしょうのサイコロの旅やカントリーサインの旅、絵はがきの旅をするどうでしょう班の気持ちが分かった気がします。
ちなみに、今回いろいろ書いてしまいましたが、只見線は後に全線乗り通す電車旅をしました。
豪雨により途中の線路が流された後だったため、途中代行バスを利用しましたが、只見川を眺めながらゆったりと走る旅はとても心温まるものでした。
全線復旧を心より願っております。